スポーツチームが負けると監督の責任を問われます。 良い選手が揃っていても、指揮官の戦術が悪ければ試合には勝てないということ。
これはお店にも当てはまります。
ダメな店はスタッフよりも、店長やリーダーが悪い。 もっといってしまうと、不出来な人に任せている監督(社長)が悪いのです。
監督責任を象徴する、悲しい実話があります。
百戦錬磨といわれていたある飲食企業の新コンセプト店が、無残に撃沈した話しです。
その飲食企業は数々の成功を果たし、次の展開としてさらにお手頃な業態で全国主要都市への出店を目論んでいました。
調理を簡易化し、お店のフォーマットを造り、出店を標準化させる。 食材にはこだわるが、安定供給が可能でコストとの兼ね合いを十分検討する。
計画の骨子としては、そのように固められていました。
ところがプロジェクトが進むに連れ、社長が思い付きであれこれ指示を出してきます。 その中には骨子と相反することも少なくありません。
監督が自分の采配を過信し、セオリーから外れた作戦をとることがあります。 特に成功が続いている方は、良くも悪しきも自信を持っていますから自我が出てしまう傾向を感じます。 ですが、残念ながらそれらは、ほぼ悪い結果をもたらします。
また、監督の発言は影響力が大きいので、例え変な作戦でも異議を唱える人も出難いものです。
そんな中で誕生したお店は、当初の計画と大きく乖離したものでした。
素材は徹底的にこだわり、スキルの高い調理人による商品、単価はやや高めな設定、ホールスタッフは削減、青と黄色のインテリア。
出来上がったお店はバケモノでした。 とても全国主要都市で受け入れられるパッケージではありません。
それでも開店景気やスタッフの意識の高さもあり、立ち上がりは悪くありませんでした。 監督は自らの戦術に酔いしれます。
ですが、良い状態は長くは続きません。 崩れだすと、あらゆる施策を施しても修復不能です。 骨格に歪みがあると、小手先の手法では健康になれません。
監督の指揮は重要です。
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