ミシュランガイド東京の格付けが発表されたというので,いそいそと星つきレストランのリストをふむふむと眺める。三ツ星にあのカンテサンスが入っている。行ったことのあるレストランもそうでないところもあるけれど、名前を眺めているだけでわくわくと楽しい。ミシュランの三ツ星は、「そのレストランに行くためだけに旅をしても惜しくない」しるしなのだ、と昔、聞かされたことがある。東京にそんなレストランがあると思うだけで、この街に住んでいることが少し嬉しい。 ひとつ星のレストランの中に、大好きなレストランが二軒入っていた。どちらも小ぢんまりしたイタリア料理のレストランで、「日本人にしかつくれない最高のイタリアン」のお店だ、と勝手に思っていた。いい素材をきっちりと美味しく作り、清潔な店内で気持ちのいいサービスをする、居心地のいいお店。やっぱり、と頬が緩むのと同時に、とっておきの秘密を皆に知られてしまったようで、ほんの少しだけ、ちぇ、と思う。大切なものを、そっと独り占めしていたかったような、そんな気持ち。 それでも、もちろん独り占めするわけにはいかないので、素直にひとりパチパチと拍手をして、今度いつ行こうかな、なんて早速思っている。現金なものでそう思ったら楽しくて、シェフは元気かな、あのカッペリーニが食べたいな、イベリコ豚かそれとも鴨か、白トリュフのあの香り!などとすっかりお腹がすいた。
いいレストランはそれだけで、ぱっと気持ちが明るくなる。そうかそれこそ星なのだな、と思いながら寝たら、なんと、金色の雲丹の夢を見た。 |