HOME > 起業のすゝめ記事一覧 > 悔しい思いをしても、楽しめるヤツが成功する!

大人の隠れ家的居酒屋「勝手口 てやん亭゙」、博多串焼きの専門店「ごりょんさん」など5店舗を都内に展開している岩澤氏。27歳の時に初めて外食産業に興味を持ち、前回の講義にご登場いただいた宇野隆史氏の元で修業を開始したというチャレンジ精神の持ち主です。
西荻窪に「てやん亭゙」を出店してから10数年、いまも挑戦を続けて全店舗を繁盛店に育て上げているほか、スタッフ指導にも力を注ぎ、岩澤氏の元から新たな起業家も巣立っています。
起業に必要な気構え、繁盛店へ育てる秘訣など、外食産業での独立を考える人々に向け、熱いメッセージをいただきました。
第1回

 起業のきっかけは単純で、自分で何か店をやりたいと思っただけ。いまから17年ほど前、27歳の頃までアパレル業界で洋服の営業をやっていましたが、アパレルで起業するのはリスキーだし、業界の掛け売りの流通がイヤでしょうがなかった。お父ちゃんやお母ちゃんが経営してる洋服屋に集金に行って、「いやー、今月は売れてないから支払い待ってくださいよ」なんていわれると断れないですよね。「じゃあ、今月は請求の60%でいいです」なんてドンブリ勘定が成立する業界だったんです。会社に戻って「今月はこれだけしかもらえなかった」といったら上司からドヤされる。やってらんねぇーと思って、起業するなら現金商売に限ると思ったわけです(笑)。それで、当時通っていた小料理屋の女将さんに宇野のオヤジを紹介してもらったんですよ。

  5年間働いて、以前からの貯金と合わせて目標の1000万円を貯めて宇野のオヤジのところを卒業させてもらいました。その5年間は、趣味が「酒と貯金」でしたね。というより、お金がなければ店が持てないということに気がついたんで貯めるしかなかった。自己資金500万円程度あれば、銀行が貸してくれると思っていたのに、バブルが弾けていたから銀行も厳しくて…。実際に1000万円を持って銀行に行って、「お店を出すから金を貸してくれ」と言ったら、「この1000万円を預金担保にして、1000万円貸します」といわれてしまった。「はあ?」って感じでしたね。1000万円を担保にするから1500万円、500万円分を信用貸ししてくれといったら、あっさり断られたんです。

  結局、自己資金1000万円で、9坪22席の「てやん亭゙」を杉並区の西荻窪に出しました。運転資金から何からすべて賄おうとしたけど至難の業でしたね。大きな繁華街とはいえない街ですが、保証金200万円。内装なども500万円ほどかと思っていたら、予想以上に掛かっちゃって…。いまも付き合いのあるデザイナーと知恵を絞っていろいろと手作業しましたね。東急ハンズでいろいろと買い込んで、自分で看板を書いたり、椅子を組み立てたり。リニューアルして串焼きの「ごりょんさん」になりましたが、いまでも店はそのまま残っています。自分の原点ですね。

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岩澤 博
1961年生まれ。アパレル営業を経て飲食業を志し、楽コーポレーションの宇野隆史氏に師事。5年間で開業資金1000万円を貯め、1993年西荻窪に「てやん亭゙」1号店をOPENさせる。現在は表参道、西麻布などを中心に大人の隠れ家的居酒屋を展開。スタッフ教育にも尽力し、新たな起業家を輩出するなど、熱い挑戦を続けている。

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