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「ステーキ&カレー ふらんす亭」の創業者・松尾満治氏が、外食のリーダーを目指す方、外食の起業を目指す方を対象にした塾を開校する事になりました。塾の名前は、「 松尾本気塾 」です。
開校を記念しまして、≪ 創刊1周年記念特集:よみがえれ外食産業!誰も言わない外食産業の問題点を語る ≫ の取材におけるロングインタビューの中から、起業を志した少年時代、修業時代、1号店などのお話しを再編成して、起業を目指す皆さんへのメッセージとして掲載させていただきます。
「外食は、夢と感動に満ち溢れた素晴しい世界」、「外食に携わる方のお役に立ちたい」という熱い心を持った松尾塾長による講義を、まずはこの起業のためのネット講義で受講下さい。 |
マーケットやニーズの重要性に気付いてからはいくつかのヒット商品も生まれました。「 ふらんす亭 」 の売りになったカレーセットもフト気付いたメニューです。ハンバーグとライスをスタッフのまかないに出すと、バイトの若い子たちは置いてあるカレーをふりかけ感覚でご飯に掛けるんです。レストランに行ってハンバーグを頼んで、ライスにカレーを掛けてくださいとは言えない。かといって、自宅でお母さんがハンバーグを作ってくれた日に、ご飯はカレーにしてくれなんて贅沢は言えない。でも、まかないを食べる 7~8人が全員そうやって食べているのに、レストランでも家庭でもできないというのは変ですよね。それで誕生したのが、ハンバーグやステーキに付くライスにカレーを掛けるカレーセットです。もともとカレー屋ですからオペレーションは簡単。それでいて、お客さんにとっては、200円のライスがいきなり 800円のカレーライスと同じ価値になる。アルバイトの子というのは、まさしく我々の店のターゲットですから、これは受けるだろうと思いました。男性だけでなく、若い女の子も皆カレーセットを注文するようになりました。中には、強者のお客さんもいましたね。カップルで来て 「 ハンバーグ・カレーセット 」 と 「 ライス単品 」 を頼み、男性はハンバーグとライス、女性はカレーだけを食べる。頭いいですよね(笑)。考え方を変えれば、ふらんす亭でのカレーセットは、二人で楽しめる価値があるって言う事ですね(笑)。
結局、商品コンセプトやテーマというのは、その店でなければ手に入らないものや価値をどれだけ並べられるかということだと思います。もちろん、キワモノを並べてもダメですが、ハンバーグとカレーを一緒に食べるというのは、簡単にできそうでいて、どこの店にもなかった。他にもレモンステーキなどのように、とにかく、よそにはない食べ物、ここでしか食べられない味をつくり出すことが飲食店には必要なのです。
だからというわけではないかもしれないですが、ふらんす亭のカレーが大嫌いという人もいっぱいいますよ。10人食べて2~3人が嫌いとうと、不思議なことに、「 カレーはふらんす亭じゃなきゃダメ 」 という人が同じ位いるものなんです。そういう個性というべきものがなければいけないのです。全員が美味しいというメニューは、ファストフードでは必要かもしれないですけど、 下北沢の零細企業のレストランがお客さんを獲得する道具にはならない。大嫌いな人、大好きな人ができる商品じゃなきゃダメなんです。1000人が店の前を通るとしたら、そのうちの200人が 「 カレーを食べるならこの店だ! 」 と思える商品に意味があるのです。お客様を強烈に引き留めるインパクトのある料理は、そう割り切って作るものだと私は考えています。
私は、夜中の厨房を利用して瓶詰めのステーキソースを作り、自分でデモンストレーション販売して、肉とセットで一日230万円も売った経験があります。他の販売員との違っていたのは、ソースを売ろうとしたのではなく、主婦の方たちが一番探している今日の献立のアイデアと作り方を提供したのです。社長時代によく言っていたのは、肩揉みの名人になって強制的に10人をマッサージしても、喜んでくれるのは肩が凝った人だけという例え話です。中には、触られたくないという人もいれば、ここを掻いてほしいという人もいるはずです。ということは、肩もみの名人になるより、 相手が何をしてほしいのか分かる名人になる方が、よほど “ 売り ” になるわけです。相手が何を欲しがっているのか、言い換えると、自分の店の市場性・ニーズというものは時代によって変わります。そこを敏感に読み取り、他所にはない商品として提供すれば、絶対に繁盛店が作れるはずです。「 売る 」 最大のコツは、ぬかるみで水を集めるのと同じなのです。かき集めても、それは一時しのぎ。まず、穴を掘るんです。すると、水はじわじわと継続的に集まってくるんです。売りたかったら、お店にひたすら穴を掘ることです。
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