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逆境を乗りこえる飲食店経営学 震災からの復興に歩んでいる皆さんと共に元気を ~株式会社スタイルスヴォイスプロダクト 佐々木浩史氏~

2011年3月11日、東北地方を巨大地震が襲った。未曾有の被害をもたらした東日本大震災は東北地方の飲食店経営にも甚大なる影響を及ぼした。被災地、仙台で直営9店舗、FC1店舗を運営する 株式会社スタイルスヴォイスプロダクト の代表取締役 社長 佐々木浩史氏に飲食店で起業を目指す皆様へのメッセージとともに震災発生時のお話をお伺いした。

第5回 人生観が変わった東日本大震災


熱血霧島やきとり 一本どっこ-最後に東日本大震災の際の状況についてお聞かせ下さい。

店によって被害の状況はまちまちだったですね。インフラの状況もまちまちで、最初は貯水タンクから出ていた水も最後には一滴も出なかったとか、電気が復旧した後もしばらくガスが全く使えないとか、そんな感じでした。早いところでは5日後に開けたところがありましたが、ガスが使えないので七輪とかガスボンベのコンロを使うとかして営業をしていました。何しろ、器とか什器とかかなり壊れましたから被害は甚大でした。そのようななかでも社員全員の雇用は守る、ということはすぐに決めました。店を続けて行けるのか全く先が見えない状況でしたが、飲食業は人が全てだと考えていますので、社員だけは守ろうと決心しました。

今回の震災では、本当に人生観が変わりました。正直、居酒屋なんか要らないんじゃないかと思いましたね。生きるために食っていくのが最優先されるわけですから、酒なんか飲んでいる場合じゃないんじゃないかと思いました。ただ、徐々にですが世の中が平時に戻ってくるとガス抜きも必要じゃないか、娯楽も必要じゃないかと思うようになってきました。もともとエンターテイメントの仕事もやっていましたから居酒屋はその延長線だという考えを持っていました。その意味でもこういう時こそ居酒屋が必要なんじゃないかと思えました。

仙臺大衆酒場 天海のてっぱん屋それと出店に対する考え方ですね。実家がある石巻では、知り合いの店がことごとく全壊したり流されたりして、店主で亡くなった方もいました。社内でも石巻出身者でいつか絶対に石巻に店を出したいという奴もいるんですね。こういう奴を応援したいですし、私自身もっともっと地元に土着してやっていかなくてはならないという考えが強くなりました。そういう意味では、仙台というよりは宮城や東北に対するこだわりが強くなったと思います。

まだ2軒閉めていて、その内の東口の1軒は7月に再開予定と申しました。もう1軒は国分町の仙台横丁にある店なんですが、ここを復興支援の店に衣替えさせようと思っています。魚や加工品など東北の食材をふんだんに使った料理をお出しする店にしていくつもりです。

そういったなかで、嬉しい気づきもありました。自分で判断できる店長が育っていたということです。地震直後に私が店長たちに指示したのは、食材は従業員に全て分け与えていいということだけでした。特にアルバイトの子などは家に食べ物など備蓄していないだろうし、あったとしてもカップ麺くらいだろうと思ったので、そういう指示を出しました。逆境を乗りこえる飲食店経営学 震災からの復興に歩んでいる皆さんと共に元気を ~株式会社スタイルスヴォイスプロダクト 佐々木浩史氏~けれど街中には多くの人が溢れていたんですね。交通網が麻痺していましたから帰宅困難者も大勢いました。彼らは自分たちの判断で困っている方々を店に受け入れて、店にある食材を使って炊き出しのようなことをしただけでなく、簡易避難所として寝る場を提供してくれました。なかには2日間ほど過ごされた方もいたそうです。東京の飲食チェーン店で 「 本部から店を閉めろといわれたからお帰り下さい 」 と締め出されたみたいな話もあったようですが、ああいう緊急事態で適切な判断が出来た店長がいたことは、手前味噌になりますが素晴らしいと思いました。人材もちゃんと育っていると感じた瞬間でもありました。

最後に

佐々木浩史社長の弟さんと姪御さんはまだ行方不明で安否の確認が取れていませんでした。ご親族が被災され、会社も復旧途上という大変な状況の中、取材に対して真摯にお応えいただき、忌憚のないお考えをお聞かせいただきました。
今回の大震災で負われた心の傷は、私などの想像や考えが遠く及びもしないと思っています。陳腐な言葉しか浮かびませんが、何とか頑張られてお店の復旧、復興をされて、新しい展開をしていただきたいと心より祈念しております。

 

(取材日:2011年6月15日)




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株式会社スタイルスヴォイスプロダクト 代表取締役 社長 佐々木浩史氏

株式会社スタイルスヴォイスプロダクト
http://www.styles-v.com/

代表取締役 社長 佐々木浩史氏
1961年 宮城県石巻市出身
1999年 現、株式会社スタイルスヴォイスプロダクト設立
事業概要 飲食店の経営、商業施設・飲食店舗のプロデュース、各種店舗の設計・デザイン、SP、マーケティングのビジネスディベロップメント
株式会社スタイルスヴォイスプロダクト

文: 齋藤栄紀

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