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外食ドットビズは、創刊よりこの業界の活性化のためには新しい風が必要と考え起業家の方に向けてメッセージを送ってまいりました。この度、当編集部の責任編集による起業家向けのノウハウ集を発刊いたします。掲載期間が1年ほどの大作になると思います。社内外問わず起業家の方々にとって有意義なノウハウ集となりますので是非じっくりとご購読下さい。
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第5回
ロス管理と ABC分析について

飲食業における売上の 3%~5%、もしくはそれ以上発生していると言われているのが「食材のロス」。ロスをなくすことは、その分すべてが利益となって、経営面での効果は計り知れないものになります。そればかりでなく、貴重な食材を無駄にすることなく、また、発生するゴミの量も相当量軽減できるはずです。
前回述べた通り、食材のロスは「実原価」と「標準原価」の差から見ることができます。「実原価」とは物の動きで算出された原価で、「標準原価」とは理論上で組み立てられた原価です。従って、ロス退治は、実原価をいかに標準原価に近づけるかということになります。ただし、標準原価の算出にミスがあると、目標となる原価率が不明確になってしまいます。これを回避するには、この章で述べて来たように、レシピを正確に記述し、それぞれの価格を現況に即して算出することが必須です。つまり調理マニュアルを正しく作成することから始まるのです。
食材ロスには、 “ 見えるロス ” と “ 見えないロス ” があります。
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見えるロス |
・調理のミスによって発生するロス
・オーダー(注文)のミスによって発生するロス
・使用期限オーバーや品質の劣化等の食材管理ミスによって発生するロス
・調理の教育や訓練で発生するロス
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| 見えないロス |
・使用食材の量目が不正確
・使用食材が守られていない等のマニュアル違反で発生するロス
・不正使用や盗難等によるロス
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ロス退治は、この見えるロスを正確に捉え、それぞれについて対策を講じることが重要です。細かな作業になりますが、見えるロスについては、発生するたびに食材とロスの量目を明確にする習慣をつけましょう。これを実施するのとしないのとでは、経営上の問題だけでなく、店の風土・しつけ作りにも大きな差が出てきます。いい加減になりやすい食材の管理は、店長にとって最も重要な管理業務のひとつということを忘れてはいけません。
そして、見えるロスを正確に把握できると、見えなかったロスが見えてくるのです。
| 実原価 − 標準原価 = 食材ロス |
食材ロス − 「見えるロス」 = 「見えないロス」
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管理すべきメニューのターゲットを絞る方法として、一般的には「ABC分析」が用いられます。これは、対象をAランク・Bランク・Cランクの3つに分けることによって、より効率的に重点ターゲットを見つけ出す方法で、飲食店のみならず、小売業でも頻繁に利用されています。 「販売数別 ABC分析」を例に、その方法を紹介します。
| 1. |
月間でのメニュー別販売数を集計
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| 2. |
販売数の多い順に上から下に並べる
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| 3. |
それぞれのメニューの販売構成比(メニュー別販売数/全販売数× 100)を算出
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| 4. |
販売構成比を順次累計する
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| 5. |
累計販売構成比を上から75%(場合によっては80%)までをAランク、76%~95%までをBランク、それ以下をCランクと設定する |
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※これを「売上高別」と「粗利益高別」で作るとより分析しやすくなります。
主軸商品及び主軸商品群が明確な場合は、全体のメニュー群のうち、数メニューだけでAランク(全体の販売構成の 75%を占める)が構成されていることが分かります。同様に、売上高・粗利益高についてもそれぞれ貢献しているメニューが判明します。つまり、それぞれのAランクメニューを重点管理するだけで、全体の75%もしくは80%に影響する効果的な対策が打てるということになります。

ABC分析により、例えば、Aランクメニューが全体の3分の1以上を占めた場合は、お客様の支持が分散されていると考えるべき。メニューの絞り込み、より具体的な主軸商品作りを講じるべきかもしれない。また、Cランクメニューは、基本的に廃止すべき対象となるメニューだろう。
メニューにはそれぞれ明確な役割がある。それは、「販売数も利益も多いメニュー」「販売数は多いが利益が少ないメニュー」「販売数は少ないが利益の取れるメニュー」という区分だ。 ABC分析によって、それぞれのメニューの“性格”を確認し、ロス退治・販売促進・メニューの改廃などを的確に判断しよう。
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