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坂尻氏「日本は、食文化に根付いた立派な
衛生管理がある」
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加藤 : 東京電力が 組織 ( 主宰 ) するもので、業務用電化厨房の普及を図ることをテーマにしています。私が部会長を務める外食産業部会のほか、医療・福祉、学校、厨房設計、新調理システムの 5 部会が活動しています。昨年度に外食産業部会は、パートやバイトの方に簡単に衛生管理を理解していただくための『衛生管理ハンドブック』を作成しました。厨房設計部会では、 IRS (インテリジェント・レストラン・システム)にも取り組んでいます。厨房に IT を持ち込んだり、厨房を電化したりすることで、心理的・体力的な負担を軽減するといった勉強もしています。外食産業部会のメンバーには、飲食店関係、厨房設計、ホテルの方が多いです。『衛生管理ハンドブック』の制作にあたっては、ホテル、居酒屋チェーン、厨房設計の方々が参加してくれたので、現場の意見や意識を誌面に織り込むことができました。監修していただいた共立薬科大学の中村明子先生からも“現場発想のハンドブック”として、ご評価いただきました。
坂尻 : 私も感動しました。俗にいうマニュアルではなく、現場の発想や状況がにじみ出ていますね。マンガやイラストの多い物語仕立てになっているので、パートやアルバイトの方たちにも気軽に読めて、ポイントもきっちり押さえてあります。
加藤 : トップダウンの衛生管理では堅苦しいし、従業員には伝わりにくい。毎日の朝礼で使っていける本にしたいという思いがあったのです。また、 HACCP にも言及しているのですが、ここでもいろいろな現場の意見が聞けました。 HACCP に沿って、 75 度で2分以上も加熱していたら、「うまいローストビーフが出せないよ」と参加された料理長の方はおっしゃっていまいた。それに、お寿司屋は衛生管理上、非常に問題がある店舗となってしまいますが、どうして安全な寿司が提供できるのかということも『衛生管理ハンドブック』で説明しています。歴史や伝統に基づいた衛生管理があることをいいたかったのです。「日本には歴史のある生食文化があるのだから、これを破壊しない形で衛生管理をする必要がある」と中村先生も同意見でしたね。
坂尻 : 寿司は、 ( 酢飯とわさびを使い ) 、熊笹の上に(載せ)おいて 、ガリを横に置いて、最後にお茶を飲む。これはすべて生活の知恵から安全に配慮しているのです。日本は、食文化に根付いた立派な衛生管理がありますね。このガイドブックは、衛生管理マニュアルが整備されていない企業や、これから飲食店を開業しようとしている方達には強力なバイブルになりますね。
加藤 : 他にも、衛生に気を配る細かな配慮をしています。例えば、イラストの中では、食材に応じて、まな板を使い分けることを伝えるために、わざわざ色分けして描いています。
坂尻 : 肉用、野菜用と区別しないと衛生管理上、問題が起こる。本来は、大原則なのですが、現場で実践しているのは、ごく少数と言わざるを得ないですね。 |