HOME > 集中連載記事一覧 > 外食産業で本格普及期を迎えた電子マネーの課題と展望~FeliCa営業担当が語る電子マネーの今~

外食産業で本格普及期を迎えた電子マネーの課題と展望
飲食企業・情報システムベンダーおよび関連企業が協働し、飲食企業にとって導入効果の高いシステムの構築を目指すOFSC(オープン・フードサービス・システム・コンソーシアム)研究会で実施された特別講演の模様をお送りします。  外食産業の特性に則して電子マネーの現状や見通しに振れるなど、導入に際しての参考となる講演でしたので、OFSC研究会様、ソニー株式会社様のご協力により、当サイトにて特別に公開させていただきます。※本文中、敬称略とさせて頂きました。
第 1 回
導入前に知っておく「FeliCaの歴史」

はじめに

FeliCa という技術が使われるなか、支払い・決済という意味では、「 Suica 」や「 Edy 」が用途の中心でした。しかし、 NTT ドコモの「おサイフケータイ」をきっかけに、クレジット型・ポストペイ型と呼ばれるサービスの種類が急激に増え、大手のコンビニエンスストアで採用が決まり、本格的な普及期が到来しようとしています。外食産業でも採用を決めていらっしゃる企業が増えてきていますが、ここで改めて、電子マネーの現状と今後の見通しについてお話しをさせていただくとともに、我々がどのような事業を展開しているかをご紹介したいと思います。

 

【 FeliCa の開発と導入経緯】

FeliCa は、 1988 年に開発がスタートした技術で、国内より海外で先に広まりました。 1997 年に香港のオクトパスカードに採用され、導入から 10 年近く経過した現在でも利用されています。 Suica や ICOCA と同じように、最初は交通乗車券としてのみ使われていたのですが、 2000 年から物販でも使われるようになりました。今日に至っても、 Suica あるいは Edy 以上のトランザクション数(処理件数)を誇る No. 1の決済・乗車券サービスといえます。

 国内に関しては、 Suica 、 Edy の導入が始まった 2001 年がスタートとなります。画期的だったのは、 2004 年 7 月の NTT ドコモ「おサイフケータイ」の登場です。新しいプラットホームとなる移動機がリリースされ、それに対応したサービスが始まり、普及への大きなきっかけとなりました。その後、 KDDI やソフトバンクモバイルの3キャリアすべてが FeliCa を導入した移動機を出し、大きな流れを作りつつあります。

 

【 FeliCa の広がり】

 いままで FeliCa という技術が使われてきたのは、日本の場合だと、 IC 乗車券が中心で、それから電子マネーなどに広がりました。なかでも、 ANAマイレージカードでの採用は、普及への大きなきっかけになったと思います。それから、オフィスのアプリケーションとして、入退室や社員証などに利用され、情報漏えいへの関心が高まる昨今は、 PC セキュリティにおいても広く使われつつあります。

 

【日本国内での導入状況】

この図は、 2006 年 7 月時点での導入状況を示したものです。ここで、互換性について触れておきますと、いずれも FeliCa という技術を使ったサービスであることに違いないのですが、いわゆるサービスとしての互換性はほとんどありません。互換性の例としては、 JR 西日本の乗車券サービス ICOCA と、 JR 東日本の Suica の共通利用があり、東京から大阪への出張、または逆のケースでも一枚のカードで同じように使えるサービスが実現しています。また、 2007 年 3 月には、パスネットやバスカードが PASMO に代わり、 JR 東日本との相互利用が始まる予定です。いままで私鉄と JR で別だったカードが、どちらか一方のカードで乗り継ぎができるようになります。お手持ちの Suica カードで、 PASMO 対応の私鉄や都バスに乗れるという相互利用です。交通系に関しては、日本鉄道サイバネティクス協議会という鉄道事業者と我々ベンダーも加盟している業界団体があり、ここで共通仕様を決めたために、相互利用が実現しているのです。 IC カードのフォーマット、カードおよび読み取り装置リーダライタの規格を定めた上、私どもの FeliCa がそれに準じた仕様になっているので、交通系で広く使われているのです。業界団体による標準化によって、サービスの共通化が実現した好例ではないかと思われます。
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渡辺 圭一
http://www.sony.co.jp/Products/felica/
ソニー株式会社 FeliCa 事業部門 営業部 統括部長
1981
株式会社第二精工舎(現セイコーインスツル(株))入社
研究開発部、時計設計部を経て外食産業向けオーダーエントリーシステムのSE業務等を担当。
1991
ソニー株式会社 入社
自社製業務用機器(コンピュータおよびAV機器)の法人向けシステム・セールス、営業推進を担当。
1997 非接触ICカード技術 FeliCa関連製品のセールスに携わり、現在に至る。

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