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外食産業で本格普及期を迎えた電子マネーの課題と展望
飲食企業・情報システムベンダーおよび関連企業が協働し、飲食企業にとって導入効果の高いシステムの構築を目指すOFSC(オープン・フードサービス・システム・コンソーシアム)研究会で実施された特別講演の模様をお送りします。  外食産業の特性に則して電子マネーの現状や見通しに振れるなど、導入に際しての参考となる講演でしたので、OFSC研究会様、ソニー株式会社様のご協力により、当サイトにて特別に公開させていただきます。※本文中、敬称略とさせて頂きました。
第 5 回
外食産業における電子マネー導入にあたっての課題と検討(2)

【 3. カード発行の検討】

 カードを使う場合、携帯電話を使う場合のメリット・デメリットについてまとめてみました。電子マネーを導入するには、 1. 自社でカードを発行して顧客へ配る(少額で販売する)、 2.Suica など利用者が既に保有しているカードを利用してもらう3. おサイフケータイなど携帯電話を使ってもらう、という3つの選択肢が考えられます。図には、それぞれのメリット・デメリットを書きました。

 自社カードを発行する際のメリットとして、外食産業の場合は何といっても、店名が入ったカードをお客さまに持っていただけるということです。それをポイントカードとして機能させ、その上で決済サービスを利用できるということで、お客さまのお店へのロイヤリティを高める効果が非常に高くなります。また、カードに入れる電子マネーは、導入する利用者、すなわち外食企業側で自由に選べますので、当然これもメリットになるでしょう。自社カードを発行するということは、カードの持ち主になるということです。 FeliCa の場合には、「プライベート領域」と呼ばれるものがあり、そこでポイントサービスを展開する、あるいは、全く違ったアプリを開発するといったオリジナルの使い方ができるようになります。逆に、デメリットとなるのは、カード発行に関して費用を負担しなければいけないということです。クレジットカード会社との提携カードであれば、カード代を負担してもらえますので、この経費は無くなりますが、その場合にはクレジットカードを持てないお客さまに対してどう対応するのかという課題が残ります。

 利用者が持っているカードを利用する場合は、カード発行費用がないのが大きなメリットです。デメリットは、逆に、単純に既存の電子マネーサービスで決済を行っているだけですので、 CRM 的な対応が難しくなることです。 Suica カードを持ってきた方が、どういう方か把握するのは、現実的には難しいと思います。

携帯電話を使う場合は、誰もが持っているものですので、これもカード費用がかからないことが特徴になります。図のデメリット②に書きましたが、店舗業務でのデメリットとしては、一台のおサイフケータイにいろいろな電子マネーが入っていると、見ただけではどのサービスが入っているか、お店のオペレーターに分かりません。これはカードでも複数サービスが入っていると、同じ問題が起こります。便利である一方、業務の効率化にわずかな支障が出る可能性もあるわけです。
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渡辺 圭一
http://www.sony.co.jp/Products/felica/
ソニー株式会社 FeliCa 事業部門 営業部 統括部長
1981
株式会社第二精工舎(現セイコーインスツル(株))入社
研究開発部、時計設計部を経て外食産業向けオーダーエントリーシステムのSE業務等を担当。
1991
ソニー株式会社 入社
自社製業務用機器(コンピュータおよびAV機器)の法人向けシステム・セールス、営業推進を担当。
1997 非接触ICカード技術 FeliCa関連製品のセールスに携わり、現在に至る。

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