|

今回も、もう少しだけ冷凍めんの市場規模についてみて行きたい。

右のグラフは、平成10年から20年までの業務用と家庭用冷凍めんそれぞれの生産数量である。
業務用も家庭用も対前年比100%を超える数量で推移しているのがわかる。特に家庭用は平成10年度では業務用の1/3程度であったが、平成20年度には肩を並べるくらいの規模になっていることがわかる。
冷凍めんは当初は業務用が中心であったが、昨今ではかなり一般家庭にも浸透してきているということであろう。
続いて左のグラフは、平成10年から20年までの業務用と家庭用冷凍めんそれぞれの出荷額である。
家庭用は、平成17年度を除きほぼ対前年比105%前後の伸びを示しているとともに、この11年間で2倍以上に膨れ上がっている。
それに対し、業務用は550億円が589億円、つまりこの11年間でわずか7%ほど増加しただけである。
このことからわかるのは、冷凍めん業界の利益の源泉は家庭用であり、逆の見方をすると業務用は外食業界からのコストダウンの要望にかなり応えているということであろう。

前段がかなり長くなってしまったが、ここからは本題の冷凍めんの業務用利用について一般社団法人日本冷凍めん協会の杉谷香専務理事の話を交えながら進めて行きたいと思う。
まず、冷凍めんの特長についてお伺いした。
【 杉谷氏 】 冷凍茹でめんの特長は、「 打ちたて、茹でたて 」 の美味しい食感が味わえるということです。これはめんを茹で上げた直後の状態で急速冷凍し、この状態を保持しているのです。これは、まわりは凍っているのですが、めんの内側は水分が少なく弾力が強い状態、外側は水分が多くもちもち感のある状態、つまりパスタで言うアルデンテの状態ですね。(右上図参照)
この状態の物を解凍するだけですから 「 打ちたて、茹でたて 」 の美味しい食感で食べることができるのです。
【 杉谷氏 】 これが何を示しているのかというと、熟練の職人さんを雇う必要がないということです。言い方が乱暴になってしまいますが、素人の方でも美味しい食感のめんをお客様に提供できるということなのです。
これが、生めんとか乾麺だとかになりますと、湯がく際にどうしても差が出てきてしまうのですね。この差というのが食感や美味しさというところに直結してしまいます。冷凍茹でめんの場合は、既に 「 湯がきあげた 」 状態になっていますので技術の差が出ません。均一の品質の商品をお客様に提供できるのです。
つまり、飲食店経営者の方にとってはコストがかかる熟練の方を雇う必要がない。簡便なオペレーションの中であたかも熟練の方が作ったような 「 うちたて、茹でたて 」 の美味しい食感のめんをお客様に提供することができるのです。
|