|

SEIKOグループの中核企業セイコーインスツル株式会社(SII)と飲食業界の関係は25年以上の歴史になる。1985(昭和60)年にレストラン向けにオーダーエントリーシステム(OES)を開発し、外食産業界に参入した。
1998(平成10)年にSIIの100%出資会社として設立され、日本初のモバイル型無線クレジットカード処理システム 「 CREPiCO(クレピコ) 」 のサービスを開始した、エスアイアイ・データサービス株式会社(SDS)は、日本初のタクシー専用の無線クレジット端末、POS用電子マネーマルチ端末など常に新しい価値の創造を続け、2004(平成16)年にOES事業を統合した。
今では一般的となっているOESだが、当時は画期的な仕組みであった。レストランのホール担当者や調理係の業務内容を一新させ、店舗運営を変革したといっても過言ではないだろう。SDSのOESは、複数の店舗実験を経て、当時のファミリーレストラン御三家に導入されていき、現在は、居酒屋チェーンや中華料理店など、さまざまな業態で活用されている。(*OEM製品による導入含む)
SIIのビジネスは多岐に渡る。その一つがNTTドコモのi-modeサービスに呼応する形で立ち上げたコンテンツサービス事業である。i-modeサービス開始直後の2000年1月に携帯電話向けの公式コンテンツ配信サービスを開始し、「 クレヨンしんちゃん 」 や 「 相田みつをの心 」 などの公式サイトを手がけた。現在では、NTTドコモの他au、ソフトバンクの公式サイトのみならず外食などの企業向けの携帯電話コンテンツ配信サービスも行っている 。
SDSは各事業のシナジーを活かし、各々のノウハウを集約した新規ビジネスを立ち上げ始めた。その第1弾が、OES事業とコンテンツサービス事業を組合せた 「 飲食店向け来店販促プログラム 」 である。ここでは概要について触れたいと思う。
このプログラムは、SDSが提供するOESシステムのScute(エスキュート)と携帯電話による販売促進(ケータイ販促)サービスを組合せることにより、飲食店運営の効率化と常連客醸成を目指す画期的な仕組みである。
チェーンの飲食店を中心に一般化してきたOESであるが、小規模飲食店にはまだまだ敷居が高いようである。買取となると高額になるためにリースの利用が一般的だが、リースの与信がなかなか通りづらいのである。さらに毎月数万円の保守費用もかかってしまう。一方集客のための販促は自社でホームページを開設するとなると費用がかさみ、グルメサイトなどの利用でもそれなりの加盟料が必要となってしまう。
『 飲食店様の負担をできるだけ軽くし、店舗運営の効率化と集客のための販促の両面を安価で実現したいとの考えから、「 Scute(エスキュート)×しゃとるん」の開発を進めました。』 (企画部マーケティングコミュニケーション課長加納千穂氏)
「 Scute(エスキュート) × しゃとるん 」
の詳細については次項以降に述べたいと思う。
※ |
OEM(Original Equipment Manufacturer)は、他社ブランド製品の製造 |
|
|