
積極的かつ的確な店舗開発と並び、ワンダーテーブルを特徴づけているのが人材教育・開発である。「 お客さまに感動を与える 」 という理想的な CS を実現するために、明確なフィロソフィー(企業哲学)を掲げて、全社員へ浸透を図る取り組みを強化しつづけている。顧客満足度向上に取り組む外食企業を対象とした表彰制度 「 外食クオリティサービス大賞(ミステリーショッピングリサーチ主催) 」 でグランプリを受賞するなど、実績として現れはじめている。ワンダーテーブルが考えるホスピタリティとは何か、それを店舗やスタッフの実力へと結びつけるために必要なものについて、取締役の秋元巳智雄氏に伺った。
【秋元氏】 ワンダーテーブルのフィロソフィーは、「 ミッション 」 「 ビジョン 」 「 バリューズ 」 という3つから構成されています。
「 ミッション 」 は、“ ホスピタリティビジネスを通じ、社会にプラスの価値を創造する。” というもの。どちらかというと事業領域を示している言葉ですが、最も重要なのはホスピタリティという言葉です。それをビジネスとして展開していき価値を作り出していくのです。
「 ビジョン 」 は、“ 優れた商品・サービスとホスピタリティでお客様を魅了し、必ずリピートして頂く ” という言葉で、スタッフが今やらなければいけないことを示してます。店舗にとっては、売上や利益よりも今日働いている現場の人が何を考えて行動すればいいのかがもっと大事なことです。その答えとなる言葉として、徹底的に伝えています。
「 バリューズ 」 は、働く上での社員の価値観で、これに基づいて行動するという指針です。 4つの言葉があり、それぞれ3項目あるので計12項目となります。
自分を大事にする
(1)健康に心掛ける (2)高い目標を持って自分を磨く (3)家族に感謝する
仲間を大事にする
(4)相手の話を聴く (5)仲間を理解し尊重する (6)率先して協力する
お客さまを大事にする
(7)笑顔と心で接する (8)お客様の声を聴く (9)お客様の立場に立って考える
社会を大事にする
(10)安全・衛生管理を徹底する (11)法・ルール・社会規範を守る (12)環境に配慮する
自分を大事にするといっても、ただ守るのではなく、心と体をきちんとケアして、高い志を持つことが必要です。我々の仕事は、労働時間が長い上に普通の人が休む時に働くビジネスですから、家族の協力なくしては成り立ちません。ですから、自分とともに家族を大事にすることを謳っているのです。
【秋元氏】 本社や店舗では、12項目の中からテーマを決めてディスカッションや勉強をする 「 バリューズトーク 」 というものを行っています。今週のテーマが 「 家族に感謝する 」 であれば、朝礼で自分の実体験を話すのです。たとえば、ある人が “ 半年も親に会ってない ” と話したら、別の人は “ バリューズを考えるようになって、母親の誕生日に一本の電話を入れたらすごく喜んでくれた ” と話してくれるわけです。そんな議論があれば、自分も電話をして喜んでもらおうと実践しますよね。大事なのは、「 バリューズ 」 の項目を覚えることではなく、どれだけ内容を理解して行動に移せるかという真の価値観なのです。
極論かもしれませんが、真の意味で自分を大事にできれば、残りの 9項目はいらないとも思っています。自分を大事にできれば、仲間も大事にできるはずです。順番を付けているわけではないですが、お客さまを大事にすること、社会を大事にすることもその延長上にあると思うのです。経営者側としては、“ CS の前に ES がある ” という考えを重視しているのです。
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